米国の有機ワイン輸入でイタリアが51%のシェアを占め首位
報告書によると、2025年の輸入額は3,560万ユーロに達し、2026年1~8月は前年同期比+2.2%となった
2026年11月5日(木)
イタリアは米国における有機ワインの最大の海外供給国だ。イタリア貿易振興会(ICE)が支援し、FederBioの協力とNomismaの調査に基づいてまとめられた新たな市場分析「Ita.Bio 2026」が明らかにした。
同調査によると、米国は2025年にイタリア産有機ワインを3,560万ユーロ相当輸入した。2026年1~8月の輸入額は、2025年の同期間と比べて+2.2%増加した。報告書によると、米国の有機ワイン輸入額に占めるイタリアのシェアは51%で、他の供給国を大きく上回った。
今回の調査結果は、米国の有機市場全体が拡大を続けるなかで示された。Nomismaによると、米国の有機製品販売額は604億ユーロに達し、2014年比で+105.8%となった。また、米国人の54%が少なくとも週に1回、有機製品を購入しており、有機製品が日常的な家庭消費に定着しているという。
報告書は、ワイン以外でもイタリアの輸出業者に大きな商機があると指摘した。ニューヨーク州とカリフォルニア州で、18~65歳の食品購入の意思決定者である世帯主1,000人を対象に調査したところ、43%が過去1年間にイタリア製の有機食品を少なくとも1度購入したと回答した。また、有機製品の品質と安全性に対する評価ではイタリアが首位となり、回答者の56%がフランスやカナダなどを上回ると評価した。
米国のワイン市場が変化するなか、イタリア産有機ワインは、こうした幅広い評価の恩恵を受けているようだ。同調査によると、米国のワイン消費量全体は2025年に3,100万ヘクトリットルとなり、2019年比で10%減少した。一方、革新的、健康的、または低アルコールとみなされる製品への消費者の関心は高まっており、有機ワインへの需要を支えている可能性があるという。
イタリアが首位に立つ一方、成長を妨げる要因もいくつか残っていると報告書は指摘した。有機製品を購入する人のうち、イタリア産有機製品を買わない人に理由を尋ねたところ、40%が価格の高さ、37%が普段利用する販売経路で見つけにくいこと、30%が店頭やレストランで商品を見分けにくいことを挙げた。
調査では、ブランド認知が大きな課題として浮かび上がった。Nomismaによると、回答者の82%は、イタリア産原料を100%使用した有機製品を示す専用ロゴ「Biologico Italiano」があれば、購入を促される可能性があると考えていた。また、消費者の74%が、同様の米国産有機製品よりイタリア産有機製品に高い金額を支払ってもよいと回答した。
ワインに関するデータからは、現在の購入者が好意的なイメージを持っていることが分かった。調査対象となった米国の消費者の15%は、すでにイタリア産有機ワインを購入していると回答した。その購入者のうち71%は、味わい、ブドウ品種、イタリアのワイン造りの伝統を理由に、米国産やフランス産の有機ワインより優れていると評価した。報告書はまた、イタリア産有機ワインをまだ購入していない消費者のほぼ半数も、独自性があり高品質な製品として認識していると付け加えた。
調査は、今後の拡大余地も示唆した。現在の購入者の3分の1は、今後2~3年でイタリア産有機ワインの消費を増やす見込みだと回答した。現在購入していない消費者では、25%が購入を始める可能性があるとした。こうした変化にはレストランが重要な役割を果たす可能性がある。現在購入していない人の64%は、メニューやレストランスタッフから勧められれば、イタリア産有機ワインを試してみたいと回答した。
Nomismaで産業・小売・サービス部門を統括するEmanuele Di Faustino氏は、消費者がすでにイタリアと品質、安全性を結びつけていることから、米国市場はイタリアの有機製品生産者にとって有利な出発点になると述べた。その評価を売り上げの拡大につなげるには、購入の主な障壁に対処するとともに、各販売経路での視認性、認知度、流通を改善する必要があるとした。
FederBioのサービス事業者部門のコーディネーターを務めるAldo Cervi氏は、新たな「Biologico Italiano」マークによって産地の認知度が高まり、調査で重要な競争要因とされた点を強化できると述べた。また、イタリア企業が海外展開するには支援が必要だとし、米国市場を目指す企業に市場データ、消費者分析、ネットワーキングの機会を提供することをIta.Bioプラットフォームの目的として挙げた。