イタリアワインの米国向け輸出、第3四半期に約17%増

回復で2026年の減少幅は縮小したものの、9月までの出荷量は2025年の水準をなお6%下回った

2026年10月19日(月)

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欧州連合(EU)の暫定貿易統計をイタリアワイン業界団体Unione Italiana Viniのワイン観測所が分析したところ、2026年第3四半期のイタリアワインの米国向け輸出は大幅に増加した。ただし、この回復だけでは年初から積み上がった減少を取り戻すには至らなかった。

Unione Italiana Viniが10月16日に発表した声明によると、7~9月のイタリアワインの米国向け出荷は、前年同期比で金額が約17%、数量が6.6%増加した。同団体は、夏場の改善で年初から9カ月間の減少幅は縮小したものの、累計ではなお2025年の水準を下回っていると述べた。

1~9月のイタリアワインの米国向け輸出額は12億7,000万ユーロとなり、前年同期比で6%減少した。2026年上半期に記録した14%減からは改善している。イタリア最大の欧州域外ワイン市場である米国で、夏場の輸出が好調だったことを反映し、第3四半期後の累計減少率は8ポイント改善した。

米国市場の回復は、第3四半期におけるイタリアワインのEU域外向け輸出全体の回復を大きく後押しした。Unione Italiana Viniによると、7~9月のEU域外市場向け輸出額は約8%増加した。それでも年初来の数値はマイナスが続いている。2026年1~9月のEU域外向け輸出は約33億ユーロ、7億4,000万リットル超で、2025年同期比では金額が3%減少した。

同団体によると、米国市場の改善は特に赤ワインで顕著だった。第3四半期のイタリア産赤ワインの米国向け販売額は33%増加し、平均価格も15%超上昇した。同団体が引用したデータでは、全ワインカテゴリーを合わせた米国向け輸出の平均単価は同四半期に9.5%上昇した。

ただし、価格の動きだけでは、最終需要が強まったとは判断できない。輸出の平均単価には、価格だけでなく出荷された商品の構成も反映される。Unione Italiana Viniはまた、四半期の増加を米国の消費が回復した明確な証拠とみなすべきではないと警告した。

Unione Italiana Vini会長のLamberto Frescobaldi氏は、データが暫定値であることに加え、回復は消費者向け販売の幅広い増加ではなく、米国の輸入業者や販売業者による在庫の積み増しを反映している可能性があるとして、慎重に受け止めるべきだと述べた。

「暫定データは、2025年の壊滅的な夏と比べれば明るい材料だが、市場が正常化したと言うには、まだ様子を見る必要がある」とFrescobaldi氏は声明で述べた。

同氏は、最近の反発にもかかわらず、米国市場は依然として以前の水準を下回っていると付け加えた。同団体によると、イタリアワインの米国向け輸出は2024年第3四半期との比較でも10%減少している。Unione Italiana Viniは、販売業者から小売店や飲食店への販売を追跡するプラットフォームSipSourceのデータも引用し、年初以降の米国におけるイタリアワインの販売は5.3%減少したとした。

この比較が重要なのは、出荷データと販売消化データが同じものを測定しているわけではないためだ。輸出統計はイタリアから海外市場に送られた商品を追跡する一方、SipSourceは販売業者から販売拠点に移動したワインを追跡する。そのため、輸出の増加はサプライチェーンでの在庫補充を反映している可能性があり、小売店や飲食店の需要が弱いままということもあり得る。

Frescobaldi氏は、最新の数値にはイタリアの生産者にとって一定の明るい意味があるとも述べた。同氏の見方では、夏場の回復は、赤ワインが改善をけん引するなか、米国の買い手が引き続きイタリアワインを重要視していることを示している。同氏の発言からは、業界はまだ全面的な回復を宣言していないものの、大幅に低迷した時期を経て米国市場が安定しつつあるとみていることがうかがえる。

Unione Italiana Viniが発表した数値は、イタリアのワイン貿易における米国の重要性を浮き彫りにしている。米国はEU域外でイタリアワインの最大の輸出先であり、同市場の四半期ごとの変動は輸出全体の動向に大きく影響し得る。第3四半期の増加によって、厳しい上半期を経たEU域外向け輸出は持ち直したが、1~9月累計を増加に転じさせるには至らなかった。

今回のデータは、回復の度合いが指標によって一様でないことも示している。第3四半期の米国向け輸出は数量が6.6%増えた一方、金額は約17%増加しており、出荷量よりも出荷額の伸びが大きかった。同時に、9月までの累計は米国市場、EU域外市場全体のいずれもマイナスのままだった。

Unione Italiana Viniは、観測所が集計したEUの暫定統計を基に今回の報告をまとめた。数値は速報値のため、後日修正される可能性がある。現時点では、米国をけん引役にイタリアワインの海外市場向け輸出が第3四半期に改善した一方、業界が依然としてそれ以前の減少からの回復を目指していることも示している。

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