米国のワイン販売量、9月中旬までに4.7%減
AgWestが引用したNielsenIQのデータでは、需要低迷や過剰在庫、中堅ワイナリーへの圧力を背景に、ワイン販売額が2.8%減少した。
2026年10月14日(水)
AgWest Farm Creditが水曜日に公表した業界動向レポートで引用したNielsenIQのデータによると、9月中旬時点で米国のワイン販売は金額、数量ともに減少し、ドルベースの減少よりも販売数量の落ち込みが大きかった。
AgWestによると、9月中旬時点の米国のワイン販売は前年同期比で金額が2.8%、数量が4.7%減少した。数量の落ち込みが大きいことは、金額の減少幅が比較的小さい一方で、市場で取引されたボトルやケースの数が減ったことを示している。単純計算では、両指標の1.9ポイントの差から、平均価格または販売構成による影響は約+2%と推定される。消費者がやや高価格帯のワインを購入したか、あるいは生産者が価格設定による一定の下支えを得た可能性があるものの、販売数量の減少を補うには至らなかったことを示唆する。
レポートは市場が依然として低迷しているとし、主な圧力として過剰在庫、消費者需要の軟化、中堅ワイナリーへの負担増大の3点を挙げた。AgWestは小売販売の数値をNielsenIQのデータとして示したが、基準となる販売額や、9月中旬時点という説明を超える正確な集計終了日は公表していない。
低迷が続くなか、業界内で業績に差が生じていることが一段と明確になっている。AgWestによると、強力な直販プログラムやワインクラブ、プレミアムブランド、独自性のある顧客体験を備えたワイナリーは、市場全体よりも好調だ。マーケティング力があり、顧客のロイヤルティが高い小規模ワイナリーも、卸売流通やテイスティングルームへの来客だけに依存する事業者より、景気後退にうまく対応しているようだ。レポートは、9月も統合が続き、ワインブランド、在庫、知的財産の買収が増えたとしている。
販売の減速は今、西海岸のブドウ収穫量の減少と重なっている。AgWestによると、地域全体で収穫が進んでいるものの、生産量は前年を下回る見通しだ。作付面積の縮小や休止、供給を需要に近づける取り組み、天候の影響に加え、オレゴン州とワシントン州での煙害が理由として挙げられた。オレゴン州ウィラメット・バレーでは、うどんこ病も報告されている。
レポートによると、カリフォルニア州のブドウ生産者からは地域によって大きく異なる収量が報告されており、一部では20%~60%の減少が見られた。ワシントン州についてAgWestは、収穫量が前シーズンを5%~10%下回る可能性が高いとしている。これらは最終的な収穫量ではなく、予測値と一部地域の幅を示す数値だ。生産量が減少しても、ブドウ需要は弱く、価格には引き続き下押し圧力がかかっているとAgWestは指摘した。過去の供給過剰と足元の消費者の購買鈍化を市場がなお吸収しきれていないことを示している。
レポートは、収益性を左右する要素として、事業運営の柔軟性、生産効率、ワイナリーとの強固な関係、現在の消費者需要に合った植栽判断の重要性が増しているとした。特に、白ワイン用品種への関心の高まりを指摘している。この変化は、どの品種の栽培を続けるかを決めるブドウ生産者にとっても、金額の落ち込みが数量ほど大きくないとはいえ、なおマイナスの市場でブランドの位置づけを検討するワイナリーにとっても重要だ。
水曜日に公表されたAgWestの別のレポートに掲載された貿易データも、国際出荷において金額と数量が異なる動きを示した。AgWestの図表に示された米国国勢調査局のデータによると、8月の米国産ワイン輸出は前年同月に比べて数量が減少した一方、金額は増加した。AgWestは貿易の流れを比較的安定していると説明したが、図表では国境を越えて取引されたワインの金額が出荷数量と同じペースで減少していないことが示されている。
輸出の図表から読み取れる概算では、8月の出荷量は約1,340万リットル、金額は約6,200万ドルで、2025年8月の約1,640万リットル、5,500万ドルと比べられる。この場合、輸出数量は前年同月比で約18%減、金額は約13%増となる。AgWestはこれらの数値を表形式で公表していないため、図表の推移に基づく推定値だ。そこから算出される1リットル当たりの平均金額にも同様の留意が必要で、価格と商品構成の両方が反映される可能性がある。
輸入については、図表から、米国は8月に約8,500万~8,600万リットル、金額にして約4億7,500万ドルを輸入したとみられる。数量、金額ともに7月をわずかに下回り、数量は2025年8月を少し下回った一方、金額は前年同月を上回った。輸入と輸出の差から、8月の月間ワイン貿易赤字は約4億1,000万ドルと推定され、前年同月の約3億7,000万ドルから拡大した。
AgWestの輸出先・供給国別の図表によると、8月の米国産ワイン輸出先では、個別に示された市場のうち英国が約440万リットルで最大だった。カナダ、ドイツ、デンマークはいずれもそれより少ない数量だった。輸入では、掲載された供給国のうちイタリアが約2,600万リットルで最大となり、フランスが約1,800万リットル、カナダが約1,300万リットルで続いた。図表のデータによると、ニュージーランドからの輸入量は約600万リットルで、前年の約2倍だった。
| 詳細情報 |
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| (PDF)Wine Monthly Trade Flows October 2026 |