古木のリースリング、香りの豊かな果実を生むとは限らないとの研究

ドイツでの3年間の試験では、成熟した樹と古木の化学的な違いはほとんど確認されず、業界の通説に疑問が示された。

2026年10月15日(木)

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古木のリースリング、香りの豊かな果実を生むとは限らないとの研究

OENO Oneに掲載された新たな研究によると、ドイツのブドウ畑で管理条件をそろえて実施した試験では、古いリースリングの樹が、成熟した樹よりも二次代謝産物のプロファイルが豊かな果実を一貫して生むことはなかった。この結果は、樹齢が高いほど果実の品質も自動的に高まるという、ワイン業界の一部で長く信じられてきた考えに疑問を投げかけている。

研究では、ラインガウ地方のガイゼンハイムにある試験圃場で、Vitis vinifera L. cv. Rieslingを対象に、2015年から2017年まで3年連続のヴィンテージを調査した。このブドウ畑は、同じリースリングのクローンを同一の台木に接ぎ木しながら、植栽年の異なる隣接列が並ぶという、比較試験に適した珍しい条件を備えていた。最も古い樹は1971年、成熟した樹は1995年、最も若い樹は2012年に植えられた。この設計により、研究者らは、商業ブドウ畑で同様の調査を難しくすることの多い外的要因を抑えながら、樹齢群を比較できた。

著者らによると、樹齢に関する科学的知見は依然として限られている。古い畑と若い畑では、樹齢以外にも土壌条件、微気候、病害の程度、管理履歴、改植の状況など、多くの点で違いがあるのが一般的だからだ。また、古いブドウ畑は文化遺産として評価される傾向があり、多くのワイン産地で優れたワインと結びつけられているが、その考えを裏付ける直接的な生物学的根拠は明確に示されていない。

この試験では、リースリングの香りやワインのスタイルに関わる果実の二次代謝産物を調べた。遊離型および結合型モノテルペン、C13ノリソプレノイド、果皮のフラボノールを測定した。これらの成分は、花や果実を思わせる香りに関わり、TDNの場合はリースリングの個性を形づくる灯油のような香りにもつながる。香りへの関与は比較的小さいものの、ワインの典型性、苦味、収れん性に影響する果皮のフラボノールも分析した。

結果からは、3つのヴィンテージを通じて、最も若い樹の果実1粒当たりに蓄積する香気関連成分が、いくつかの項目で多い傾向が示された。研究によると、若木では結合型ネロールオキシド、ビティスピラン、1,1,6-トリメチル-1,2-ジヒドロナフタレン(TDN)の量が、古い樹の群より有意に多かった。この差が最も顕著だったのは、若木が初めて収穫された2015年だった。

著者らは、この傾向を樹の生育初期段階と関連づけた。若木では生産性が低く、根系が小さいほか、土壌管理に一時的な違いがあったため、成分量に差が生じた可能性が高いという。2012年に植えた列では、被覆作物との競合を抑えるため、最初の3年間は耕起を行った一方、古い列ではすでに草やクローバーが生えていた。こうした要因が、単純に樹齢が高いほど成分が増えるという関係ではなく、若木で確認された蓄積量の多さにつながった可能性があると研究者らは述べている。

一方、成熟した樹と古木は、調査した成分の大半で非常によく似ていた。統計的検定では、分析で注目された成分について、1995年植栽と1971年植栽の間に有意な差は認められなかった。研究者らは、ガイゼンハイムで試験した条件下では、主な化学的変化は若木から成熟期に移る段階で起き、その後は樹齢が上がっても影響が安定することを示唆していると述べた。

フラボノールは異なるパターンを示した。含有量は樹齢よりも生育シーズンによって明確に変化した。論文では、2017年に全樹齢群でケルセチン-3-ガラクトシドとケルセチン-3-グルクロニドの値が高かったと報告している。一方、データで取り上げられた果実1粒当たりのケルセチン-3-グルコシド量は、樹齢、ヴィンテージのいずれからも有意な影響を受けなかった。

年ごとの変動も影響していた。研究によると、果実中のモノテルペンとノリソプレノイドの総量は2015年が最も少なかった。主成分分析では、第1から第3主成分まででデータセットの分散の87.0%が説明された。これは、厳密に管理された試験環境でも、季節的な影響や成分間の相互作用が重要であることを示している。

研究者らは、濃度だけでなく果実1粒当たりの含有量を重視した。2015年には若木の果実が小さく、濃度に影響する可能性があったためだ。各処理区と反復から無作為に200粒ずつ採取し、ガスクロマトグラフィー質量分析法でモノテルペンとノリソプレノイドを、UHPLC法で果皮のフラボノールを分析した。

この研究は、古木に価値がないと結論づけているわけではない。樹齢だけで果実の化学的ポテンシャルが高まるという主張の適用範囲を限定するものだ。著者らは、今回の特定の実験条件下では、成熟期を過ぎて樹齢が上がっても、リースリングの果実の醸造学的ポテンシャルが本質的に高まることはなかったと記している。また、知見の対象は単一品種、単一圃場、1つの台木・穂木の組み合わせ、限られた数のヴィンテージに限られるとも指摘した。

この違いは、古木というステータスが商業的な価値を持ち、価格設定や畑の更新計画、品質をめぐる訴求に影響するワイン生産者や飲料業界全体にとって重要かもしれない。今回の結果は、樹齢だけを根拠に古い畑が常に優れた原料をもたらすと考えることに、栽培者がより慎重になる必要性を示唆している。古い区画を維持するか、植え替えるか、あるいは商品として訴求するかを判断するワイナリーにとって、植栽からの年数と同じかそれ以上に、立地条件、シーズン、管理方法が重要となりうることを示す、より複雑な実態が浮かび上がった。

この論文は、ブドウ栽培をめぐるより広い議論にもつながる。多くの産地では、収量の低下や病害、果実品質への懸念から、ブドウ畑は植栽後25~30年で改植されることが多い。一方、生産性と経済性が保たれれば、はるかに長く維持される畑もある。ガイゼンハイムの試験では、同一のブドウ畑で、同じ植物材料を用いた異なる樹齢を比較することで、通常の商業栽培条件では検証が難しい問いの答えを探ろうとした。

著者はKhalil Bou Nader、Éric Gomès、Doris Rauhut、Ghislaine Hilbert-Masson、Claus-Dieter Patz、Christel Renaud、Rainer Jung、Jean-Philippe Roby、Otmar Loehnertz、Manfred Stoll。研究論文は6月19日に受理され、9月15日に採択、10月15日にOENO Oneで公開された。

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