米カリフォルニア州選出議員、インドとベトナムで米国産ワインの販路拡大をトランプ政権に要請
国内需要の低迷やカナダでの販路縮小、輸入ワイン原料を優遇しかねない連邦政策が生産者を圧迫していると訴えた。
2026年10月9日(金)

カリフォルニア州選出の下院議員が、インドとベトナムで米国産ワインの市場アクセスを拡大するようトランプ政権に求めている。国内需要の低迷、カナダでの機会縮小、さらに国産ブドウより輸入ワイン原料を優遇しかねない連邦規則によって、米国の生産者が圧迫されていると主張した。
北カリフォルニアのワイン産地を代表する共和党議員、ジェームズ・ギャラガー氏は、ジェミソン・グリア米通商代表に書簡を送り、政権に対してアジアの両市場を優先課題とするよう求めた。木曜日に公表された書簡は、2026年の収穫期が終盤を迎え、生産者が海外で新たな買い手を探すなか、カリフォルニア州のワイン産業への圧力が強まっていると指摘している。
ギャラガー氏はグリア氏に対し、インドとベトナムは米国産ワインの有望な成長市場と業界幹部にみられているものの、関税をめぐる協議やその他の市場アクセス上の問題により、高い障壁が残っていると伝えた。また、米国産ワインにとって以前より厳しい市場になったとするカナダについても、アクセス回復に向けた取り組みを続けるよう政権に求めた。
今回の要請は、ワシントンとニューデリーが二国間貿易の拡大と障壁の引き下げを目指して交渉を続けるなかで行われた。ギャラガー氏は、関税などの規制が緩和されれば、競争力を発揮できるとして、協議でカリフォルニアワインをより強く後押しすべきだと述べた。同氏は書簡で、地元のブドウ生産者は高品質のワイン用ブドウを栽培しているが、国内政策によって、米国内で育ったブドウより外国産品のほうが使いやすくなりかねない市場に直面していると記した。
輸出市場へのアクセスに加え、ギャラガー氏は米国産として販売されるワインの連邦表示規則を見直すよう政権に求めた。酒類たばこ税貿易管理局(TTB)の現行規則では、「United States」または「American」と表示するワインは、米国で栽培された農産物を少なくとも75%使用し、米国内で最終製品に仕上げなければならない。残る25%には外国産の原料を使用できるが、ラベルでその原産地を明示する必要はない。
ギャラガー氏によると、生産者は、この基準がカリフォルニア産ブドウの需要を弱め、価格への圧力を強めるほか、米国産農産物のみで造ったワインと輸入原料を含むワインの違いを消費者が見分けにくくしていると考えている。同氏は米通商代表に対し、財務省および酒類たばこ税貿易管理局と連携し、この規則を変更すべきか検討するよう求めた。
また、輸入バルクワインに関連する連邦の関税還付規則にも懸念を示した。一定の条件下では、輸入ワインに支払われた酒税が、別のワインを代替品として輸出した際に還付されることがある。輸出品に同等の税負担が課されていなかった場合も対象となる。ギャラガー氏は、この制度によって、カリフォルニア産ブドウや国内生産ワインを購入するよりも、輸入バルクワインのほうが経済的に魅力的になりかねないと述べた。同氏は通商代表部に対し、米国税関・国境警備局がこの政策と米国生産者への影響を検証するのを支援するよう促した。
書簡は別途、ギャラガー氏によれば米国のワインの定義を満たさないにもかかわらず、ワインに適用される税関・税務上の扱いを受けているカナダ産バルク製品についても、精査を求めている。この懸念は、貿易政策や税務上の扱いが、消費者需要と同じほど競争環境を左右しかねないという生産者の幅広い不満を反映している。
カリフォルニア州ワイン用ブドウ生産者協会の会長、ナタリー・コリンズ氏は、ギャラガー氏の働きかけを支持した。同氏は、州内の生産者は非常に厳しい市場環境にあり、連邦政策によって米国産ブドウの競争がさらに難しくなるべきではないと述べた。この発言は、国内のワイン消費が軟調となり、輸出市場の先行きも不透明な時期を経て、生産者が直面する圧力を浮き彫りにした。
この問題はブドウ生産者にとどまらない。市場アクセス、表示、税務上の扱いが変われば、飲料業界全体でワインの調達、ブレンド、価格設定、販売方法に影響する可能性がある。インドのような大規模な海外市場へのアクセスが広がれば、米国の生産者に新たな需要をもたらす可能性がある一方、輸入バルクワインや原産地表示に関する規則が厳格化されれば、ワイン取引における国内供給と海外供給の競争環境が変わりうる。政権がギャラガー氏の要請に応じれば、輸入業者、ワイナリー、流通業者、小売業者のいずれも影響を受ける可能性がある。
ギャラガー氏は、低迷する市場にさらなる負担をかけるのではなく、ワシントンは今こそ対応すべきだと述べた。連邦政策によって、カリフォルニア州の生産者が国内でより公平に競争できるようにすると同時に、海外で米国産ワインの販売を伸ばせるよう支援すべきだと主張した。書簡に対する米通商代表部からの公的な回答は、直ちにはなかった。