米国のクラフトスピリッツ販売、2025年に3年連続で減少

販売量は8%減の1,170万ケースとなり、初めて閉鎖数が新規開業数を上回った。

2026年10月8日(木)

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米国のクラフトスピリッツ販売、2025年に3年連続で減少

米国のクラフトスピリッツ販売は2025年に3年連続で減少した。小規模蒸留業者が市場開拓に苦戦するなか、低迷は生産、輸出、新規投資にも広がっている。

American Craft Spirits Associationによると、昨年の販売額は3.7%減の73億ドル、販売量は8%減の1,170万ケース(9リットル換算)だった。Shanken News Dailyが報じた同協会のデータによれば、独立系生産者が数年にわたり圧力を受けるなか、このカテゴリーは規模と金額の両面で勢いを失っている。

低迷は営業中の事業者数にも及んだ。同協会によると、8月時点で米国の営業中のクラフト蒸留所は2,131カ所だった。閉鎖数が新規開業数を上回ったのは初めてで、長年にわたり全米で拡大してきたセグメントにとって転機となった。この変化は、需要の弱まりが販売実績だけでなく、営業を続けたり新たな施設を開設したりできる企業の数にも表れ始めたことを示唆している。

クラフトスピリッツは、米国のスピリッツ市場全体に占めるシェアもわずかに落とした。2025年の同セグメントのシェアは、スピリッツ全体の販売量の4.2%、販売額の7.3%で、いずれも前年をやや下回った。この数字は、クラフトブランドが依然として市場で一定の存在感を保っている一方、かつてのようにシェアを伸ばせなくなっていることを示している。

同協会によると、小規模生産者は従来の販売経路を通じて消費者に商品を届けることが、ますます難しくなっている。その圧力は、テイスティングルームの役割拡大にも表れている。昨年、蒸留所のテイスティングルームでの直接販売はクラフトスピリッツ事業の26%を占め、2015年の14%から上昇した。この伸びは、卸売業者、小売店、全国チェーンを通じた広域流通よりも、現地での購入への依存が強まっていることを示す。

こうした流通上の課題は、クラフト蒸留業界にとどまらない。飲料業界全体では、小規模なワイン、ビール、スピリッツの生産者が、同じ棚スペースや販売業者の関心、消費者の支出を奪い合うことが多い。販売の大部分がテイスティングルームに移れば、独立系ブランドにとって市場へのアクセスが狭まり、消費者が直接訪れる流れなしには成長を維持しにくくなっている兆候ともなり得る。

2025年は輸出も不振だった。クラフトスピリッツの輸出総量は13%減の12万3,000ケースとなった。同協会は、減少の一因として、米政権が関わる貿易摩擦による圧力を挙げた。主に小規模事業者で構成される業界にとって、輸出の落ち込みはとりわけ重く響きかねない。海外販売は、地元や地域の市場を超えて事業規模を拡大する数少ない手段の一つとなることが多いためだ。

投資も大幅に減少した。クラフト蒸留業者による投資総額は、前年の8億1,100万ドルから2025年には5億2,600万ドルに落ち込んだ。この減少は、事業環境の悪化を受け、生産者が事業拡大計画や設備投資、その他の資本プロジェクトを縮小したことを示唆している。投資の減少は、過去10年間の蒸留所の成長から恩恵を受けてきたサプライヤー、委託先、地域社会にも影響を及ぼす可能性がある。

販売の鈍化、輸出の減少、支出の縮小が重なり、これまで米国のアルコール飲料業界で特に活気のある分野の一つだった同セグメントは、苦境に立たされている。高価格帯の商品や地域に根ざした商品は、多くの小規模蒸留業者が固定客を築くうえで力となってきたが、消費者の選別が強まり、顧客獲得コストが上昇するなか、そうした強みも圧迫されているようだ。

最新データでは、スピリッツのカテゴリー別、地域別、企業規模別の実績は明らかにされていない。しかし、販売量、販売額、営業中の蒸留所数、輸出、投資が幅広く減少していることから、圧力は単一の指標に限られないことが分かる。テイスティングルームの売上比率が高まり、閉鎖数が新規開業数を上回るなか、多くの生産者は地元での直接販売への依存を強め、広域展開の計画を先送りしているようだ。

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