EUの小規模ビール醸造所、アルコール度数0.5%未満のビール市場への参入に障壁 研究

アルコール度数0.5%未満のビールのEU域内生産量は2024年に11.1%増の20億リットルに。高額な固定費が大手に有利に働いている

2026年10月20日(火)

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EUの小規模ビール醸造所、アルコール度数0.5%未満のビール市場への参入に障壁 研究

火曜日に学術誌『Beverages』に掲載された研究によると、欧州連合(EU)では、急成長するアルコール度数が極めて低いビール市場が拡大する一方、多くの小規模醸造所が参入に向けた構造的な障壁に直面している。従来型ビールの生産に比べ、このカテゴリーの伸びははるかに速いという。

プリモルスカ大学とノヴォ・メスト大学のArmand Faganel氏、プリモルスカ大学のPolona Dakič氏が執筆した論文は、公式統計、学術研究、政策文書、業界資料、報道を検証し、EUのビール市場がどう変化しているか、またその変化がクラフトビール醸造所に何を意味するかを考察している。市場は一律に縮小しているのではなく、分野によって不均一な形で再編されていると論じている。

その分析の一環として、同研究は、アルコール度数0.5%未満のビールのEU域内生産量が2024年に前年から11.1%増え、20億リットルに達したとするEurostatのデータを挙げている。増加量は約2億リットルだった。同じ期間に、アルコール度数0.5%を超えるビールの生産量も約2億リットル増加したが、市場規模がはるかに大きいため、伸び率は0.6%にとどまり、327億リットルとなった。

この比較は、ビール業界のどの分野で成長が起きているかを示すものであり、研究の主張の中核をなしている。ただし著者らは、これらの数値が示すのは生産量であって、販売量や消費者の飲酒量ではないと強調する。同論文は二次資料を検証したもので、新たな統計発表ではない。また、低アルコール・ノンアルコールビールが従来型ビールに直接置き換わっているとも主張していない。

その代わり、低アルコールカテゴリーの拡大によって、小規模生産者の資金調達と生産規模をめぐる問題が浮き彫りになる可能性があると指摘する。論文はこれを「小規模事業者の移行ペナルティ」と呼ぶ。カテゴリーが成長していても、生産に固定投資が必要で、大手企業のほうがその費用を吸収しやすい場合、小規模醸造所にとって参入は依然として困難になり得るという意味だ。

アルコール度数0.5%未満のビールの場合、そうした投資には、脱アルコール設備、発酵管理、殺菌、無菌充填・包装、検査室での検査、食品安全対策、規制への対応などが含まれると論文は述べている。低アルコール製品では、賞味期間や汚染リスクに関する負担も増える可能性がある。大手醸造所なら、固定費をはるかに多い生産量に分散できる。小規模醸造所では同じ費用が製品単位当たりのコストを大幅に押し上げ、財務リスクを高めかねない。

この格差が重要なのは、多くのクラフトビール醸造所がすでに利益率の低さ、供給業者や小売業者に対する交渉力の弱さ、資本へのアクセスの限界に直面しているためだ。小規模醸造所は、タップルーム、レストラン、バー、フェスティバル、観光による高利益率の販売や顧客との直接的な接点に頼ることが多く、外食・宿泊分野の需要変動の影響も受けやすいと研究は指摘する。

論文は、コスト面での不利を数値化してはいない。また、すべての小規模醸造所がこの分野から締め出されているとも述べていない。しかし、市場の変化に伴う競争のあり方を左右するほど、参入障壁は現実に存在すると論じている。移行に必要な資金を調達できない醸造所は、参入を先送りしたり、受託生産に頼ったり、製品の幅を狭めたり、カテゴリーへの参入自体を断念したりする可能性がある。

その結果、成長著しい分野が、専門設備、品質管理、包装システムに社内で投資できる大手醸造グループに、より開かれたものとなる可能性がある。さらに、競争をめぐるより広い課題も浮かび上がる。節度ある飲酒を意識した製品への対応に多額の固定費が必要なら、業界の成長は、ブランドの柔軟性が最も高い事業者ではなく、最も潤沢な資金力を持つ事業者に有利な形で進むおそれがある。

研究は、問題は技術に限らないとしている。飲酒習慣の変化、家計の負担感、原材料費の変動、アルコールによる健康被害の低減をますます重視する政策環境という、より広い背景の中に今回の変化を位置づけている。著者らは、とりわけ若年成人に見られる節度ある飲酒の傾向を示す証拠のほか、社交の場、働き方、アルコールに対する意識の変化にも言及している。また、この分野の公式・学術的な証拠はビールだけを対象とするものより広範な場合が多いため、これらの要因をビール需要低下の確定した原因ではなく、重なり合う背景要因として扱っている。

コストについて、調査は、小規模醸造所はエネルギー、原材料、缶、瓶、ラベル、二酸化炭素、輸送、労働力の価格変動の影響をより強く受ける可能性があると指摘する。購入量が少なく、価格交渉の余地も限られるためだ。こうしたコスト圧力と消費者の価格感応度の高まりが同時に起きれば、値上がり分を販売価格に転嫁することは難しくなる。

論文は、公共政策や規制対応の役割にも注目している。表示、物品税、包装、安全、ノンアルコールの定義に関する規則はEU各国で異なる。こうした要件は、小規模事業者により大きな負担を強いる可能性があると著者らは述べる。多くの規制対応コストは生産量に比例して小さくならないからだ。小規模醸造所は、大手の競合と同程度の検査や書類作成を求められながら、同じ規模の経済を享受できない場合がある。

それでも、クラフトビール醸造所をめぐる状況が一様に厳しいわけではないと研究は述べている。不利を軽減し得る方法として、設備の共同利用、専門事業者との提携、受託生産などを挙げている。共同の検査室や包装ライン、技術サービスを利用できれば、ノンアルコールまたは極めて低アルコールのカテゴリーに参入するコストを抑えられる可能性がある。著者らによると、こうした選択肢は、小規模醸造所が必要な能力をすべて自前で整えることなく、成長分野に参加する助けとなり得る。

論文はまた、数量で正面から競争できない場合でも、クラフトビール醸造所が事業を守る方法はあるとしている。特定分野に絞った製品構成、プレミアム路線、節度ある飲酒に対応する商品開発、飲食・宿泊分野での直接販売、観光、地域ブランド、持続可能性への取り組み、他事業者との選択的な協力を挙げている。ただし、どの戦略も自動的に解決策となるわけではないと警告する。その有効性は、醸造所の能力、品質管理、運営の規律、そして各製品・事業活動が実際にどれだけ事業に貢献するかに左右されるという。

この慎重な姿勢は、研究全体に貫かれている。アルコール度数0.5%未満のビールの成長を単純に解釈すべきではないと著者らは述べる。場面によっては、アルコール度数の高いビールからの置き換えを示す一方、異なる機会に飲むための追加購入である可能性もある。今回の調査ではこの問いに答えは出ておらず、今後の研究では一方の結果を前提とせず、こうしたパターンを分けて分析すべきだとしている。

小規模醸造所への影響についても同様だ。同論文が示すのは、適応が有効となる条件とそうでない条件を検証するための枠組みであり、特定の戦略が事業の存続を保証するという予測ではない。今後さらに測定が必要な課題として、低アルコール製造技術が採算に乗る生産規模、小規模参入者にとってのコストの限界点、共同インフラや政策設計がコスト構造をどの程度変えられるかを挙げている。

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